日本バプテスト同盟「戦争責任に関する悔い改め」
私たちは1873年以来、バプテストの伝統的信仰を継承しつつ今日にいたる間、1941年から10数年間、日本基督教団に所属していました。この教団が結成された年、私たちの国家は第二次世界戦争に突入し、私たちはこの戦争に参加、協力しました。さらに私たちの国家は、この教団が組織される以前からアジア諸国に対して侵略戦争を強行していました。
日本バプテスト同盟に属する私たちはこれらの戦争を想起する今、半世紀を越える長い間、この戦争にかかわった私たちの罪から目をそらしてきた怠慢を悔い改め、その戦争責任を共有するものであることを告白いたします。
私たちは、かつて天皇を神とした国家の中で、イエス・キリストのみが主であることを正しくかつ十分に告白することをしませんでした。そして私たちは国家のあやまった教えと政策に対して妥協し、へつらい、福音の真理をゆがめました。
私たちはまた、国家が推進した植民地支配や侵略戦争に加担、協力し、アジア諸国の人びとに対して独善的で傲慢でした。さらに、信仰を貫こうとする兄弟姉妹が迫害を受けた時、助けることをせず排除さえしました。しかも、このような私たちの弱さが今も引き継がれていることにおそれを抱きます。
私たちは今、それらの罪を深い痛みをもって神に告白し悔い改めます。そしてこのあやまちにより犠牲になった全ての人びとに許しを乞うものです。
今日、私たちの国家が再び危険な道を歩み始めている時、私たちは主から託された見張りの使命が私たちにあることを自覚します。そして信仰と良心の自由をもって「世の光」、「地の塩」として生きて行くことを決意いたします。
神はキリストによって私たちをご自分に和解させ、かつ和解の務めを私たちに授けてくださいました。どうぞ主が私たちをあわれみ、世界宣教のわざに参与させてくださいますように。
1992年8月26日
日本バプテスト同盟第35回総会
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