香田証生さん救出に関する 緊急申入れ書

以下は、イラクにおいて拘束された香田証生さんの救出に関して、日本バプテスト同盟理事長が小泉純一郎内閣総理大臣に宛てて送付した緊急申し入れ書です。


内閣総理大臣 小泉純一郎殿

  私どもは、キリストの教えに基づく平和と愛を願うキリスト教プロテスタント教会として、日本時間で27日にイラクで「イラクの聖戦アル・カーイダ組織」とみられる武装組織に拘束された香田証生さんの救出を願い、日本政府の誠意ある対応を願うものであります。武装組織は自衛隊の即時撤退を条件としてあげており、それに応じない場合は48時間後に香田さんを処刑するとの声明を出しております。執行までにあと一日以内となった今、小泉首相には、適切なるご判断をなさいますよう願い緊急の申入れを差し上げる次第です。

  私どもは、日本政府が決定したイラクへの自衛隊派遣について、日本国憲法に照らして違法行為であることを以前より訴えてまいりました。今回の邦人拘束は、イラクがまさに戦闘地域である事の証しであり、自衛権を行使するという自衛隊の本来の目的から外れていることを証明する結果となりました。

  私たちが成すべき事は、イラク国民の立場に立った人道復興支援であり、それこそ人類の恒久的平和を願う日本国に相応しいと思います。

  人質となって拘束されている香田証生さんの救出には一刻の猶予も無く、判断に躊躇は出来ない段階です。今一度、自衛隊派遣について再考し、自衛隊の即時撤退を含むご判断をなさいますよう要望いたします。

聖書の言葉
  「そこで、イエスは言われた『剣をさやに納めなさい。剣を取る者は皆、
   剣で滅びる』」マタイ26章52節

2004年10月28日


日本バプテスト同盟 理事長 澤野芳久


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