1958年 ABWU第1回大会

開催地:Lower Circular Road バプテスト教会
インド、カルカッタ(現コルカタ)
日 時:11月8日〜13日
参加国・地域:11 ビルマ(現ミャンマー)、セイロン(現スリランカ)、香港,
ハワイ(米国)、インド,インドネシア、日本、東パキスタン(現バングラデシュ)、フィリピン、オーストラリア、ニュージーランド
参加者:37名

 英国バプテスト女性連盟がこの大会のホスト役でした。11カ国から35名の代表とBWA女性部マーチン会長、チャップル書記が参加し、南部バプテストの女性部幹事が陪席しました。1956年の準備委員会で発足し、この大会で正式にアジアの女性大陸連合ABWU(アジアバプテスト女性連合)として誕生しました。この大会も同じくマーチン会長により準備され,運営されました。アジアの女性たちも参加しましたが、ほとんどは眺めているだけで、見学の域を出ませんでした。アジアの女性の中には、なぜ自分たちが選ばれて、この大会に出席しているのか、疑問に思う者もいました。欧米の女性と違って、このような国際大会はアジアの女性たちにとっては、全く未知のもので、参加することが一大事で、まだまだ欧米の姉妹の手助けが必要でした。それでも汽車や飛行機に乗って,英国の宣教の地,カルカッタへやって来ました。
 この地は、1793年に英国バプテスト宣教協会の最初の宣教師として、ウイリアム・ケアリが妻と幼い3人の子供を伴って、英国からデンマーク船に乗り、インドに上陸し、初めて教会を建てたゆかりの地です。ここを拠点として、全アジアへのバプテストの宣教の働きが始まったのです。そのゆかりの教会で大会が開かれました。

 書記に選ばれたL.パウは、1959年の最初のABWU機関紙3月号の中で述べています。「この大会は二つの理由で大変意味のあるものでした。第1は、初めてアジアのバプテスト女性が、BWAの女性部と一緒に手を取り合い一つに結ばれたことです。第2は、世界規模で結ばれている、バプテスト女性の大陸連合の交流の輪に、最後に加わったということです。
この大会にマラヤ(マレーシア)、韓国,タイ,インドシナ(ベトナム)と中国が参加できなかったことは大変残念です。ハワイが米国の州になることになり、北米連合になってしまったのも残念です。次回の大会にはもっと参加国が増えることを願っています。」

 L.チャップルは、「アジアの姉妹たちは一緒に礼拝し、聖書を学び、話し合い、語り合い、友情を育みました。神がまさに共にいてくださり、私たちの思いと、語る言葉、行動を導いてくださる実在の証でした。」
 G.マーチン会長は、「バプテスト女性は幸せです。この広い世界の隅々まで友情の輪が行き渡り、繋がっているのですから。」と述べました。
 日野綾子ABWU会長は、「すべての女性が神の同労者として、大切な存在なのだと気がつきました。」と述べました。そこでこの大会は、「神の働き人として再認識の会」と呼ばれました。大陸連合の結成は大変重要なことでした。アジアの地域は広大で、民族、言語、風俗習慣は多様を極め、宗教的にはヒンズー教、イスラム教、仏教、アニミズム、神道その他と多岐にわたり、一つにまとまることはとても難しいことでしたし、そこでの働きも難しいものでした。またそれぞれの国は自国の歴史にプライドを持っていました。世界の人口の半分以上は、この複雑な地域にひしめき、何百もの言語、何千もの方言が使われていました。しかし神はいかに小さくとも、一人一人の女性を選び、暗闇に輝く星として、選んでくださいました。アジアでは、キリスト教は少数派ですが、私たちはしっかりと神の言葉を信じます。「神がわたしたちの味方であるなら、誰がわたしたちに敵し得ようか。」ローマ8:31

 様々な背景、苦しみ、悲しみを持って集まった女性たちは、主イエス・キリストにあって、一つにまとまりました。イエス・キリストのために、もっと多く、もっと行動することを決めました。
規約が決められ、役員が選出されて、ABWUの結成が成就しました。